正確には大己貴命(おほなむち-大国主の若い頃の名前)のことだ。
兄弟に殺され、母の懇願で蘇る。
その前に、因幡の白兎の話がある。
兎が言葉巧みに、サメを欺いて、それがバレ生皮を剥ぎ取られる。
通りかかった、兄弟に騙され皮膚が潮焼けになる。
それをオオナムチに助けられる。
兄弟=組織、会社、男社会
殺される=左遷
白兎=オオナムチ
母=女の日常、女社会
サメ=掟
オオナムチは、雀のようにいつも自慢話をする。
褒められることが大好きで、悪気はない。
組織でも、人当たりが良く特に派閥の親分に取り入ることがうまい。
だがひとたび、褒められなくなり、叱責でもされようものなら
他のグループに悪口三昧、悲劇のヒロインを演じ、それに媚を売り始める。
それを繰り返すと、いつの間にか、組織全てから爪弾き、トカゲの尻尾切りにさえなれず、
「女の腐った奴」と罵られ、一人ポツンと倉庫番をさせられている。
家に帰って、母に訴えた。
「それの何が悪いの?ナムチは何も悪くない」
女性週刊誌マニアの母が言った。
それもそうだ、悪口、噂、妬み、嫉みは女の日常だから。
それで仲間はずれにされたら、PTAなんか女がいなくなる。
「ナムチ解った、カミムスビサリバンは組織の大株主だ、私が知り合いだから
直訴して、また陽のあたるとこに戻してみせる」
かーーチャーーーん
「これこれ云々で、サリバン先生息子をどうにかしてやってください、
何にも悪くないんです」
ナムチは世で一番掟が厳しい、座間味の網元スサノオのもとに
修行に出された。
今では雀ではないようだ。
母は座間味アゲナシクの守を命じられた。
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