2008年6月28日土曜日

「男子禁制」



バチーーーン、バチバチ
手を叩かれたような衝撃があり、線香を落とした。

これは、まずい、死ぬな、、。

「Wさん、やはり僕は入ったら駄目みたいです」
「ヨザクーン、ダイジョウブ」
「はい大丈夫ですよ、僕は外に出ますから、出たらやってください」
「ヨザクーーン」

クボーウタキをでて入り口の農道へ、、。
あたりは異様なほど殺気立っている。
サクサク落ち葉を踏む音が、轟音のように聞こえ、耳が痛い。
体温が下がるような力と心臓を打つ鼓動が戦っている。

ウタキ入り口へ出た瞬間
農道を何千人もの、白鉢巻に白装束を着たオンナ達が埋め尽くしている。

フェフェフェフェフェフェホー、フェフェフェホー、ダンダンダン

みんな呪文のように叫び、鋭い目で僕を見てる。

許さん、許さん、許さん、フェフェフェフェフェ
帰すな、帰すな、帰すな ダンダンダン

あーこれは、、。もうシンでも良いや、
なんか落ち着いていて、その中に入って行こうとした。
農道を埋め尽くしたオンナ達の列が真ん中から割れ
真ん中を、白馬に乗った女が来た、
オンナ達がなにやら報告している。
白馬に乗ったヲンナが近寄ってきた。
ジーーと僕を見つめ、笑った。
殺気立っていたオンナ達も笑った。


「よざくーーん、先生!先生!大丈夫?」」
農道にへたり込んでいた。
「あーWさん、終わりましたか?」
「大変だったね、やっぱり男子禁制って、ほんとだね」
「ほんとだねって、Wさんもうーー」
「あんた、いや先生、死ぬとこだったね」
「ほんとだよ、怖かったよ」
「だっからよ、私も怖かったサー、でも私が手を合わせている時、金粉が振ってきてねー
それで安心したさー」
「金粉?あー白馬に乗った神女の鉢巻が金だったねー」
「あいやー、NOROだよ先生ほんとに見たのーー、私も見たかったサー」
「はい!だから怖かったってば」
「あれ家の弟子たちは?」
「どこかに逃げたみたいですよ、彼女たちも霊感は凄いからね」
「もうーあれたちは何時になっても成長しないね、でもヨザセンセイ、ありがとうね」
「もう先生ってヤメテクダサイよ、急に、」
「いやあんたは私の先生だから、でも無謀すぎるから気をつけてね」
「えーーーーー!Wさんたらもうーー」

なんとか神女に許してもらい無事那覇に帰ることが出来ました。
あとで男子禁制のほんとの意味を理解してから、マジで怖くなりましたけどね。

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