2008年6月30日月曜日

「怖い話」

「ぎゃーー」「たたすけてーーーーー」
まあ怖いといってもボクシングの話ですけどね。
コーナーに詰められ、ガードする練習で
ボコボコにやられると、怖いんで亀のように
縮こまる、そりゃよけいボコボコにされる。
素人はだいたいそうですね。
経験者、特にプロはボコボコにされながらも
上目遣いに、相手を見て、パンチを避けたり、カウンターを繰り出したりします。
「よっしゃーこれだ」と思い上目で見てると
「エー何も見えないジャン」と思っていたら
「よざさん、白め剥いてるよーー」とトレーナーから言われました。
よっしゃー、怖い時でもちゃんと見ればいいんだ、一つ学んだ!
と思い、怖い映画のあと、トイレとか行っても、後ろ振り向くぞと意気込んでも、怖いものは怖い!現実は難しいですね。
怖い映画ぐらいだとそれで良いんですけど
日常のさまざまな問題、困難、やはり避けていたらよけいボコボコにされるので、ちゃんと問題を見て対処したいもんです。

2008年6月29日日曜日

「カッケー!」

最近「カッケー!」「カッコイイ!」ばかり言ってますね。この間も表参道近くのピザ世界一の店に招かれ行きました。そこの世界一の職人さんを見て「かっこいい!」第一声がこれです、普通美味しい、とか言うんでしょうけどね!もちろんピザは超美味かったです。耳というんですか端のほうが、モッチリしてて最高でした!でも職人さんが顔ももちろんですが、とにかくカッコよかったです。
それとボクシングに来る、普通の人たちも、一生懸命、一心不乱に取り組む姿が、もうカッコよすぎてたまりません、初めは暇つぶしと、体調維持のつもりが、そのカッコよさに申し訳なく、真面目に取り組むと、それが又、超楽しいです。ボクシングからもいろいろ学べて楽しいです。

2008年6月28日土曜日

「男子禁制」



バチーーーン、バチバチ
手を叩かれたような衝撃があり、線香を落とした。

これは、まずい、死ぬな、、。

「Wさん、やはり僕は入ったら駄目みたいです」
「ヨザクーン、ダイジョウブ」
「はい大丈夫ですよ、僕は外に出ますから、出たらやってください」
「ヨザクーーン」

クボーウタキをでて入り口の農道へ、、。
あたりは異様なほど殺気立っている。
サクサク落ち葉を踏む音が、轟音のように聞こえ、耳が痛い。
体温が下がるような力と心臓を打つ鼓動が戦っている。

ウタキ入り口へ出た瞬間
農道を何千人もの、白鉢巻に白装束を着たオンナ達が埋め尽くしている。

フェフェフェフェフェフェホー、フェフェフェホー、ダンダンダン

みんな呪文のように叫び、鋭い目で僕を見てる。

許さん、許さん、許さん、フェフェフェフェフェ
帰すな、帰すな、帰すな ダンダンダン

あーこれは、、。もうシンでも良いや、
なんか落ち着いていて、その中に入って行こうとした。
農道を埋め尽くしたオンナ達の列が真ん中から割れ
真ん中を、白馬に乗った女が来た、
オンナ達がなにやら報告している。
白馬に乗ったヲンナが近寄ってきた。
ジーーと僕を見つめ、笑った。
殺気立っていたオンナ達も笑った。


「よざくーーん、先生!先生!大丈夫?」」
農道にへたり込んでいた。
「あーWさん、終わりましたか?」
「大変だったね、やっぱり男子禁制って、ほんとだね」
「ほんとだねって、Wさんもうーー」
「あんた、いや先生、死ぬとこだったね」
「ほんとだよ、怖かったよ」
「だっからよ、私も怖かったサー、でも私が手を合わせている時、金粉が振ってきてねー
それで安心したさー」
「金粉?あー白馬に乗った神女の鉢巻が金だったねー」
「あいやー、NOROだよ先生ほんとに見たのーー、私も見たかったサー」
「はい!だから怖かったってば」
「あれ家の弟子たちは?」
「どこかに逃げたみたいですよ、彼女たちも霊感は凄いからね」
「もうーあれたちは何時になっても成長しないね、でもヨザセンセイ、ありがとうね」
「もう先生ってヤメテクダサイよ、急に、」
「いやあんたは私の先生だから、でも無謀すぎるから気をつけてね」
「えーーーーー!Wさんたらもうーー」

なんとか神女に許してもらい無事那覇に帰ることが出来ました。
あとで男子禁制のほんとの意味を理解してから、マジで怖くなりましたけどね。

2008年6月27日金曜日

「久高島」




今から10年以上前、本格的にこの仕事を始めた頃です。この道何十年で行列の出来る、ユタで有名なWさんとの話です。

「ヨザくーん、この前は今帰仁上い(ナキジンヌブイ)行ってくれて、ありがとうねー、あんたのグイスのおかげで御先ぬ世もちゃんと廻れたさー」
「あーW先生、僕も勉強になりましたよ、もう70歳に近いというのに、あんな重い重箱も三個も持っていって、お疲れさんでした」
「何が先生よ、それは良いけど、今度久高島行くんだけど、また一緒に行ってくれんかねー」
「久高島っすか?僕は行ったことないし、場所もわかりませんけど、お弟子さんと行けば良いじゃないですか」
「いや何十回と行ってるから、場所は解るけど、ウサチの感が取れんから、お願い行って頂戴」
「そうですかー、でもあそこは男子禁制の場所があるんでしょ?」
「あんたは大丈夫じゃない?、カミンチュだから、男も女もないさー」
「そうですね、これも勉強だし行きます、」

船に乗り久高島へ

「ヨザ君ありがとうね、やっぱりここから中国に結ばれていたんだね」
「そうですね、Wさんウガミが上手ですね~、それにお弟子さん達も熱心で、」
「いや私達は学問がないし、ウサチの感がとれんから、難儀するさー、あんたは、先祖事なんかいいから、今のままやりなさいよ、次は最後だから、クボーウタキお願いね」
「はい先生!男子禁制だから、すぐに出るけど、なんかあったらお願いしますよ~」
「えーー私は解らんよー、なんかあっても知らんよ!」
「えーー、まっ良いですよ、死ぬわけじゃないし、行きましょう」

てくてくクボーウタキの中へ

「へーやっぱり男子禁制でも大丈夫だね、Wさんはどうですか?」
「私は大丈夫よ準備しようね、」
「Wさん、線香の火僕が点けようね~」
「ありがとうお願いね~」

ライターで、線香に火を点けたとたん
バチーーーーーン、バチバチ
一瞬、手を何かに叩かれたような衝撃が