2008年11月5日水曜日

ヲンナの祈り(巡礼小説ヲンナより)


2008/11/05(水) 
「ヲンナの祈り(巡礼小説ヲンナより)」

男は解っていても、日々の社会の中で、他に寄りかかり、助けを請うということを本能的に恥じ、ましてや神々に些細なことで祷ることはもってのほか、と女からみればなんと心配の種が尽きないものだ、そんな男を包み込むように、ヲンナが日々淡々と祈る。そんな後姿を家や、地域や道端で、日常のように垣間見れる那(くに)がある。僕はそこで産まれた。朝起きると、オバーが黒髪を梳いていた。それを簪で撫でながら、台所の火ヌ神へ、水を替えて、三本ウコーをウサゲルと家のあちこちで、朝が始まった。ウチャトウをトートーメーに、十二本三本のウコーが、ゲットウの葉のように揺れる手に合わせて、赤々と燃える。お茶をゆっくり飲むのに引きつられ、何時もの朝のようにオバーに近づく、黒砂糖を次から次へと口いっぱいに押し込まれ、膝の上に乗った。夜ここNYでも、早く朝に成れと思うのはそのせいだろうか。


2008/11/06(木) 
「ヲンナの祈り2」

ミーニシが座間味ルカ鼻から、アゲナシク、阿嘉西浜へと渡り、ゲルマを通り過ぎる。それにさらされヲンナの足が冷たい。ゲルマの山から遠く沖へ出るヲトコの無事を祈る。日常とは言へ傍から見れば難儀なことだ。それが何千年と続いたかと思うと、神々の日常さえも小さく写る。ヲンナとはそういうものだ。その足で水を汲み、火ヌ神へ捧げ、猫の額ほどの畑を耕し、子に乳をやり、また火ヌ神に祈りヲトコの帰りを待つ。それを知ってか知らずか、今日も大漁だ。その中から一番のサカナをヲンナに差し出す、笑顔が島中に溢れた。ゲルマの神々の至福の瞬間だ。


2008/11/08(土) 
「巡礼小説」

つづく、、。

来年中に前作、「潔」、と次回作、「ヲンナ」を今回はなんと!製本します^^^
予約なんて必要ないですよ^^
多分、沢山余るはずですから!
プロローグでカッコつけて、ここNYは云々と書きましたが、ほんとカッコつけただけですから真に受けないで下さいね^^
先日書いた、ロスの美佐子さんもカッコつけました、これからどうしようと思ってます。
多分ロスから、いや外国に済むヲンナの涙も拭ってあげたい、と神々が言ってますから、書きますけどね^^^^
ではこうご期待!!

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